恋文 (中公文庫)
往復書簡の形をとった恋愛小説。読んでる間、とってもせつない気分にひたることができました。なかでも、”いつか失うものだという前提で、私が輝いているのだとしたら、それはとても悲しいことです”とか、単純ですが”明日はどんなことしてでも逢いたい”とか、”ポチになりたい”といったフレーズが心に残りました。なんだかこういう気持ちって、ここしばらく感じたことないなあ、としみじみ。ロマンチックでせつない恋をしている人や、そういう気分を味わいたい人におすすめです。
ゴールデン☆ベスト テレサ・テン
テレサ・テンの声質は天性の品がある。
歌詞に溺れず、それゆえに哀しみに透明感を持たせる稀有のシンガーであったと、このCDを聞きながら再認識する。
どの曲もすばらしいが、中盤にさしかかり、つぐない、愛人、時の流れに身をまかせとつづくあたりにくると胸の中にどうしようもないせつなさがあふれてくる。
若くして逝った歌姫の天与の才能を惜しむ気持ちに彼女の人生が重ね合わさって胸が苦しくなるほどだ。
歌謡曲や演歌といったものにアレルギーのある人でも、きっと胸に染み入るはずだと思う。
彼女を失ったこと、いい楽曲が失われて久しいこと…そんなあれこれが思い浮かんで…
惜しい、ほんとうに惜しい。
いつかA列車に乗って [DVD]
「かっこいい」の一言です。
津川さんをはじめ俳優の皆さんもかっこいいですが、
なんと言ってもお店の雰囲気が最高にかっこいいんです。
最近のクラブのような騒がしさはなく、
いかにも「大人の雰囲気」です。
最近のお酒のCMは、
ノリの良さとかさわやかさとかがイメージされますけど、
一昔前の洋酒のCMって、
落ち着いた大人の雰囲気をかもしだしていたんですよね。
けっして「クライ」わけじゃなく重厚さと渋さが主だったんです。
子どもの頃、そういう「大人の世界」に憧れていました。
この映画に出てくるお店の雰囲気は、
まさにそんな感じがにあうお店だと思います。
あぁ、こんなお店に行ってみたい。
もちろん生ジャズを聴きながら。
話しは違いますが、ジャズと言えば角川映画「キャバレー」の
野村宏伸君の「レフト・アローン」が私の初ジャズです。
恋文
往復書簡のみで語られる恋物語。
切ない想いが行間に溢れて・・・恋する女に私も変身できそうです。
家庭を持ってしまった男にはそれまでの歴史の積み重ねがあり
簡単に放棄できないその人柄にも魅せられますがその傍らに位置する人にはなんとも表現しがたい切なさもありますね。
出逢ってしまったふたり・・・・好きな言葉です。
そして、もしあなたと出会っていなかったら・・・そう思えることの素敵さに感動しました。
どんな境遇になってもどんな場面に遭遇しても前向きに考えて行きたいとそう思いました。
この「恋文」を読んで、「トリアングル」を読んでますます万智さんの歌が好きになりました。