イノベーションへの解 実践編 (Harvard business school press)
クリステンセンのイノベーション3部作『イノベーションのジレンマ』『イノベーションへの解』『明日は誰のものか』を踏まえつつ、クリステンセンと著者らでつくられたイノサイトというイノベーション・コンサルティング会社での実践を通じて得られた知見を、方法論として構成した内容を紹介しています。
類書とは異なる本書の価値は以下のようなものです。
持続的かつ自律的な成長戦略としてイノベーションを捉えています。
イノベーションに関する書籍には、イノベーションを単なる新商品開発として定義していたり(空間軸)、イノベーションを一回限りのイベントとして捉えていたり(時間軸)、というように、また、イノベーションのためのアイデア創出に偏っていたり、定型的なプロセスに偏っていたり、というように、イノベーションの一部のみを取り扱っているものが多く見受けられます。
しかし、本書では成長戦略としてイノベーションを位置づけていますので、企業経営においてイノベーションがどのように取り扱われるべきかについて俯瞰することができます。
イノベーションをマネジメントするための整合した方法を提示しています。
既出の戦略論、マネジメント手法、マネジメントツールが数多く登場します。最初は既出の経営理論の焼き直しかと思わせるような印象を持ちましたが、そうではなく、イノベーションを成功させるためにマネジメントはどうあるべきか、ということを踏まえて要所を整理した結果、イノベーションに必要な主要な経営理論が登場し、かつイノベーション用途にカスタマイズされている、ということです。
主要な経営理論・手法を学ばれている方にとっては、よく知っているものが登場しますので、イノベーション用途にどのように再解釈すればよいかがわかると思います。またイノベーション手法を学ばれている方にとっては、経営レベルでイノベーションを検討する際に如何なる経営理論を活用すればよいかがわかると思います。
イノベーションの実例や実践を通じたヒントが数多く提示されています。
本書や理論書などをもとにしてイノベーションを推進していく際に起きそうな個別具体的な問題が大小限らず登場します。これらによってイノベーションを計画する際に陥りがちな問題を事前にある程度把握することもできるでしょうし、実際に問題が起きた際にも「自分たちだけではない」というある種の安心感を得ることもできるでしょう。
なお、イノベーションを推進する人(オーナー・リーダー・メンバー)の能力・経験、人選、体制については重要な鍵であることは訴えていますが、本書はどちらかといえばプロセスに重きを置いている本ですので(それでも前述したとおり幅広いものですが)、人については他の書籍で補完されたほうがよいでしょう。マーク・ステフィック&バーバラ・ステフィック『ブレイクスルー』がお薦めです。
あと、邦訳が少し残念です。経営用語や人名について日本ですでに流通しているにもかかわらず訳者がそれを使っていないことがあります。このあたりはもう一段配慮して欲しいところです。
マスク・オブ・ゾロ オリジナル・サウンドトラック
映画のサントラだけあって、CDをかけておくとDVD1回観た気になります。
他の方書いておられたように、アレハンドロとエレナが踊る音楽が入ってないのがちょっと残念ですが、
他は満足できます。特に最後の"I want to sped my lifetime loving you"のデュエットは聞き応えがあります。
すすにまみれた思い出―家族の絆をもとめて (ハートウォームブックス)
国によって引き裂かれた母子の叫び、怒り、痛みが胸に突き刺さり、涙を抑えることができませんでした。
差別の悲哀を描いた感動作。異民族の相互理解を問う迫真の物語。
ゾディアック ディレクターズカット [Blu-ray]
物語の展開も素晴らしく、特に主人公のJ.ギレンホールの押さえた演技が光る。ロバート・ダウニー・Jrの酒乱ぶりもいい感じ。
前編重苦しい雰囲気が漂うが、話の結論もキチンと治まるべき所に収まっている。
評価は5★までしかないので、やむを得ずの5★だが、気持ちは7★。
買って絶対に後悔しない秀作。(DVD版は既に持っているが、ブルーレイでディレクターズカット版となれば、買わずにはいられなかった程)