脇役―慶次郎覚書 (新潮文庫)
慶次郎覚書シリーズの10作目をレビューしましたが、その時に番外として本作、脇役についてもご紹介しました。慶次郎シリーズの愛読者は勿論、ご存知でしょうが隠居した南町定町廻り同心、森口慶次郎を主人公とするこのシリーズには慶次郎をささえる多彩な常連の登場者がいて、本作はタイトル通りそれらの脇役を主人公とした作品です。慶次郎シリーズを始めてお読みになる方は本作からお読みになれば、より一層本シリーズの味わいも深くなると思い、決して新しい作品ではないのですがお薦めする次第です。
池波正太郎さんの鬼平犯科帳や平岩弓枝さんの御宿かわせみもそうですが、長く愛読されるシリーズには必ず魅力的な脇役が登場します。私が好きなロバートBパーカーのスペンサーシリーズでは黒人の殺し屋ホークが時にはスペンサーより魅力的だったりするわけです。
冒頭篇では慶次郎が主役となりますが、ここで慶次郎が隠居して根岸の寮番になった経緯が手短に語られ、同じ寮番の佐七、養子晃之介の嫁皐月、大根河岸の嫌われ者の岡っ引吉次、慶次郎のかっての部下であった同心島中賢吾、賢吾に使われている弓町の十手持ち、太兵衛親分などの名がさりげなく出てきて、続く篇ではそれぞれが主人公となります。どの篇も、相手の気持ちを察してやりながら、それほど裕福ではないとしてもできれば小さな幸せを大事に生きていければよいという作者の優しい人生観につらぬかれた佳作です。特に蝮といわれるひねくれ者の吉次が優しくしてくれる妹が煩くて飛び出した折に、ふと別れた女房を思い浮かべやり直せるならと束の間の夢をみる「吉次」や、薮入りで息子達が家に帰ってきているというのに、やりきれない裏切られた男と女の諍いを何とか収めて家にもどると、息子達が母親とばかり意が通じ合っているような気がして不機嫌になる「太兵衛」などしみじみとした読後感が残ります。
脇役―慶次郎覚書
慶次郎覚書シリーズの10作目をレビューしましたが、その時に番外として本作、脇役についてもご紹介しました。慶次郎シリーズの愛読者は勿論、ご存知でしょうが隠居した南町定町廻り同心、森口慶次郎を主人公とするこのシリーズには慶次郎をささえる多彩な常連の登場者がいて、本作はタイトル通りそれらの脇役を主人公とした作品です。慶次郎シリーズを始めてお読みになる方は本作からお読みになれば、より一層本シリーズの味わいも深くなると思い、決して新しい作品ではないのですがお薦めする次第です。
池波正太郎さんの鬼平犯科帳や平岩弓枝さんの御宿かわせみもそうですが、長く愛読されるシリーズには必ず魅力的な脇役が登場します。私が好きなロバートBパーカーのスペンサーシリーズでは黒人の殺し屋ホークが時にはスペンサーより魅力的だったりするわけです。
冒頭篇では慶次郎が主役となりますが、ここで慶次郎が隠居して根岸の寮番になった経緯が手短に語られ、同じ寮番の佐七、養子晃之介の嫁皐月、大根河岸の嫌われ者の岡っ引吉次、慶次郎のかっての部下であった同心島中賢吾、賢吾に使われている弓町の十手持ち、太兵衛親分などの名がさりげなく出てきて、続く篇ではそれぞれが主人公となります。どの篇も、相手の気持ちを察してやりながら、それほど裕福ではないとしてもできれば小さな幸せを大事に生きていければよいという作者の優しい人生観につらぬかれた佳作です。特に蝮といわれるひねくれ者の吉次が優しくしてくれる妹が煩くて飛び出した折に、ふと別れた女房を思い浮かべやり直せるならと束の間の夢をみる「吉次」や、薮入りで息子達が家に帰ってきているというのに、やりきれない裏切られた男と女の諍いを何とか収めて家にもどると、息子達が母親とばかり意が通じ合っているような気がして不機嫌になる「太兵衛」などしみじみとした読後感が残ります。
脇役物語~Cast me if you can [DVD]
命令系のタイトルですいません。でも、私はあえてレビューを見ず、自分の好きな役者さんばかりでしたので見るのを決めました。
たまには、こんな見方もいぃですね。
なので、レビューしません(笑)