大空のちかい〔完全版〕【上】 (マンガショップシリーズ 189)
「0戦はやと」や「紫電改のタカ 」らと並ぶ戦闘機の戦記漫画の代表作である。舞台は知る人ぞ知る「加藤隼戦闘隊」であり、この上巻では大東亜戦争の開始からパレンバン作戦の途中までを描いてある。
内容は意外と子供向けで、主人公早房一平が飛行機や戦車を駆使して、縦横無尽に活躍するという話である。設定はリアルなのだが、やってることにリアリティーがないというか。だから子どものときはもっとわくわくして読んだはずなのだが、大人になって読むとそれほどでもない。ただ「加藤隼戦闘隊」を含め陸軍航空隊の活躍はあまり知られておらず、「ビルマ航空戦〈上〉連合軍記録の裏付けを得た陸軍航空部隊の勝利」など他の本を読むきっかけになればいいと思う。
アニメンタリー決断 DVD-BOX
本作は、アジア・太平洋戦争を題材にしたタツノコプロダクション制作の戦記アニメである。そもそも「アニメンタリー」という言葉が「アニメーション」と「ドキュメンタリー」を合わせて作られた造語であり、本作の性格を端的に示していると言えるだろう。
とりわけ、本作の冒頭で述べられる「人生で最も貴重な瞬間、それは決断の時である。太平洋戦争は、われわれに平和の尊さを教えたが、また生きるための教訓を数多くのこしている」というフレーズはが印象深い。あの戦争の教訓を後世に伝えようとした制作者の意図が明確に伝わってきた。
本作では、第1話の「真珠湾奇襲」から第25話の「最後の決断」までが収録されている。当時はPTAなどから「戦争美化アニメ」と強い抗議を受けたそうだが、その内容は『太平洋戦争』などの著作で知られる児島襄が監修しているだけあり、しっかりしたものという印象を受けた。
少し気になったのは第1話から第26話までの時系列がバラバラなことである。これも意図的にされているもののようだが、戦史に造詣の深くない視聴者にとっては少し混乱を招くかも知れない。しかし、そういった点を差し引いても古今東西のアニメ史に残る作品であることは間違いないだろう。
マッハ三四郎 (1) (マンガショップシリーズ (30))
伝説といってもいい「マッハ三四郎」の全編を今回初めて読了しましたが、噂には聞いていましたが、かなりいろいろな内容のつめこまれた中身の濃い作品である事を思い知らされました。確かに「マッハGO!GO!GO!」の原型になった気がしますし、それはアニメ版「マッハGO!GO!GO!」にもかなりのネタを提供していた作品でもあったのだなとつくづく感じいったしだいです。