ウィ・アー・ザ・ピペッツ
『ロネッツ、シャングリラスが好きな人必聴!』
CD屋さんでの謳い文句にさそわれて買ってしまいました。
聴いた感想は1曲目『We Are The Pipettes』から大スパーク。もうあっという間の40分。
個人的には2、5、11が好きだけどボーナストラックの16も良いですね、60年代が好きな人にはたまらないかも。基本的にはポップソングの集大成ですが、元気な曲が多い中しっとりした曲もあったりと音楽性はそんなに単調ではないです。実際ロネッツ、シャングリラスが大好きな私は大変満足しました。
昔の青春ヒットソングを惜しげもなくカバーしてしまうヒップホップグループさんや、ありきたりの言葉を羅列し女性たちに多大な支持を得ている男性ポップデュオさん、眉間に皺を寄せて左手で分けのわからない音程を取って歌っている女性アーチストさん達(など)がヒットチャートを賑わせている昨今のポップシーンに辟易している方(私だけ?)に是非聴いてほしいアルバムだと思います。
二十六年目の恋人 (B‐PRINCE文庫)
いやー文句なく面白かったです。
25歳童貞。趣味・妄想。
そんな瑞貴のあこがれの人は、勤め先の会社社長。
同僚の高山と会社の玄関前で話して(叫んで?)いる所を日下部に見咎められてしまいます。
しかも下ネタです。ただの下ネタじゃないんです。
瑞貴が童貞であるということです。
この時点でもうダメでした。腹筋崩壊(笑
でもただ笑えるから、とかじゃなく、日下部との駆け引きとか恋する故の葛藤とか、
日下部の心情とか、全部ひっくるめて読み応え充分!
瑞貴がただの童貞じゃなくて、仕事のできる魅力ある童貞(笑)であることがポイントになるかな?
女にもてない、女みたいな顔・性格だから恋人ができないって設定じゃないのが、私の中では
かなりポイント高いです。
本当に、最初から最後までテンポよく読めて、途中ブフッと噴き出すこと数回。
お家で読むことをオススメします。
個人的には高山と、日下部の秘書の西沢の関係が気になるところです。
カワイチハルさんの挿絵も綺麗で、本当に楽しめました。
鴎外の恋人―百二十年後の真実
NHKのBSハイビジョンで放送されたドキュメンタリー番組を見て、大変興味深かったので、こちらも読んでみました。
番組は90分でしたが、本書を読むと、いかに時間や労力をかけて取材・調査したかが分かります。
ドイツの当時の戸籍や文化・生活習慣、日本の軍部の実情、当時の国際法、そして漢詩や古文の解釈…
今野勉さんの本職はTVディレクターだそうですが、「この人、本当は学者さんかな?」と思ってしまうほど、素晴らしいです。
さて、『舞姫』は多くの方が知っているように、ドイツに留学した日本人官僚が、現地の女性と恋に落ち、女性を裏切って帰国するという話です。
実際の鴎外とその恋人は、結婚を約束し、周囲の反対を押し切ってでも添い遂げる覚悟があったのです。
しかし、それはできず、来日した女性を国に帰してしまい、鴎外にとっては大きな挫折となった…
『舞姫』を初めて読んだ時、私は「何というひどい話だろう」と思ったのですが、この本を読んで、文豪の胸の痛みがしみじみと伝わってきました。
別れがつらくてつらくて、つらさから逃れたくて、『舞姫』を書いたのだと…
そして、どんなに一流のひとでも、挫折はやってくるのだと思いました。
小説からは知ることのできない、文豪の本当の姿がわかります。
free soul-free soul of NONA REEVES-
これまでの隠れた名曲が、いい感じにセレクトされていたり、
持ち歌じゃないか?と思える程のカヴァー曲達、ライブでは定番の曲達が
気持ちい〜い感じに並んでいます。
郷太さんのミラクルボイスと、素晴らしい演奏。
ハッピーに踊れるかと思えば、じんわりできて
ノーナ初心者も、ノーナにどっぷりな人も充分満足できる
彼らの楽しさがとにかく充分味わえる1枚です。
この時期、クリスマスプレゼントを考えてるなら迷わずこのアルバムをオススメします(ジャケットも可愛い)
とにかく、ノーナ最高!!!
ランプ幻想
風の午後に、最終列車は25時、木洩陽通り、今夜も君にテレフォンコール等の一発でハマってしまえるような曲は、このアルバムだと、雨降る夜の向こう、だけでした。
他の曲は最初なんかピンと来なくて、退屈なアルバムに感じました。
でも3巡くらいしたところから、急に、ほんと急に全曲耳にものすごく馴染むようになり、今やどこらへんが退屈だったのか思い出せません。聴けば聴くほどに、全ての曲が感動的になります。
もうこのアルバム無しでは生活できません。
きっとあなたの新たなpet soundsになるはず。