Luminous Halo(ルミナス・ヘイロー)〜燦然と輝く光彩〜
オリジナルアルバムという事での前作、eveninng glow は、個人的には畠山さんのソロで発揮されている表現力がPONでも際立った反面、初期のponの持っていた「味」が控えめになったように感じました。
今回はジェシーハリスのプロデュースという事で、Summer Clouds, Summer Rainに近いテイストになるのかと思いましたが、畠山さんの表現力も深まり、且つPONを初めて聴いた時の新鮮さも蘇るという、PONとしてとても完成度の高い一枚のように感じました。
参加アーティストもジェシーハリス絡みの一流どころだそうです。
暖かい飲み物を飲んで涙腺が緩むような、ほっとした感覚が味わえる、質の高い、大人の一枚だと思います。
燦然會 ~コンサート3000回達成記念集會
2002年3月21日東京国際フォーラム・Aホールで開かれた前人未到のさだまさしソロ通算三千回記念コンサート・ライヴの完全収録盤です。本アルバムのタイトル「燦然會」の由来は、洒落好きのさだまさしが「燦然と輝く」という表現と3000回を引っ掛けた当て字で、ちなみに1回手前の2999回は「寸前と輝く」となるそうです。この日の曲目は同年に出たばかりの新譜「夢百合草」からの2曲と有名な昔懐かしい名曲21曲で、さだ曰く豪華な「ヒット・パレード」とお馴染み必笑の名作トークにギャグを織り交ぜるハイ・テンションな乗りでのっけから元気一杯に飛ばしています。私はやはりさださんの場合面白トークを中心に紹介するのが一番だと思います。まず、アドリブで「精霊流し」の出だしにいきなり「1,2!」とやってバンド・メンバーを完全にうろたえさせます。グレープ時代の思い出では、地方のラーメン屋のおばさんがラーメンの汁に指を突っ込んで持って来た時の抱腹絶倒のリアクション事件が傑作で、新曲「勇気凛々」のエンディングでのサックス奏者平原まこと氏(歌手平原綾香の父)の笑ってしまうパフォーマンスが注目です。2部に入り名作トーク「エレクトーン・ハイ事件」に続く「北の国から」の客席との大合唱の後で、さだの憧れの人・加山雄三氏が花束を手に登場した時に「昔ならこんな場面は加山さんの運転する車に轢かれた為に病室へお見舞いに来てくれたぐらいしか想像出来ないな」というさだの呟きが笑えます。重い歌「防人の詩」に続くトークでは、まだまだ元気な親父に死んだら俺が豪華な精霊船を出してやると陽気に話す合間に当時話題だった「長崎ぶらぶら節」を一節披露します。最新曲「小さな手」で幕を下ろし、EC「主人公」「風に立つライオン」で感動のフィナーレを迎えます。不可能を可能にする男さだまさしは何時か四千回も達成してくれるのではと私は期待しております。
徹底図解 零戦のしくみ―日本航空史に燦然と輝く名機の栄光と悲しき末期
零式艦上戦闘機の本は、既に世の中にたくさんある。この本の特徴は、まず印刷が良くてカラーできれいだということ。特にゼロ戦の情報に不足を感じているわけではないにもかかわらず、つい衝動で買ってしまった。
近年の世界の航空ショーでの雄姿、構造などを説明した豊富なイラスト、型式による違い、日本軍の各種飛行機や戦時中の白黒写真、空戦方法や戦場での活躍。栄エンジンを積んだよりスマートな形の数少ない復元機が飛んでいる様子を納めた写真や、国内で保存されている零戦の一覧もある。
また、工学的な部分の解説を丁寧に行っているのも良い。エンジン、コックピット、照準器、キャブレータ、過給器、武装、骨格、燃料、材質、離着陸、塗装、荷重特性、構造上からくる強みと弱点、といったような点である。また、隼や紫電改との違い、2つの年代に分けた各国の主力戦闘機との仕様といった比較ではカラーのグラフを多用してあり、ひと目で差異が理解できる。
戦闘機の歴史、開発の経緯、日本海軍の空母、パイロットの育成、編隊、組織、量産体制、整備、撃墜王たちについても書かれてある。さらに、各ページの欄外には、豆知識が掲載されている。
見やすくてイラストが美しいだけでなく、全体的に内容も予想よりは充実していた。
フタリノワタシ
ネットを徘徊していたら偶然フタリノワタシ特設サイトにたどり着き、試聴曲を聴いた後購入しました。
特設サイトで試聴できるのは、01.フタリノワタシ、02.paradice lost、03.miss rain、12.燦然と輝く悲しき明日と… の4つで、個人的な評価はかなりよかったです。私は音楽の分野については詳しくないのですが、「クラシカル・アート・ポップス」という未知の分野を謳うだけあって、曲の展開が斬新で聴いていて飽きない、ハモりの入れ方が絶妙で局所でとても盛り上がる、使われている音色が多彩で間奏部分も楽しめる、この3つが購入に至った大きな理由です。特にバラード曲である03.miss rainは万人受けするメロディーのため、宣伝さえしっかりすればシングルとして出してもブレイクは間違いないと思われるほどの完成度のためお勧めです。
ただ、試聴できる4つ以外の曲はいまいち聴きづらかったです。短調の曲やメロディーラインが曖昧なもの、歌のテンポが遅すぎるものが目立ち、結果的にアルバムの評価を落とす原因になってしまいました。私は歌詞は気にしない人間なのですが、全部英語の曲はさすがに抵抗があったように思えます。
総評として星3つを提示しましたが、01.フタリノワタシ、12.燦然と輝く悲しき明日と… の2曲が個人的に満点評価のため、購入してよかったと思います。興味があるひとはまず特設サイトで試聴することをお勧めします。