食糧がなくなる!本当に危ない環境問題 地球温暖化よりもっと深刻な現実
今から6000年前のヒプシサーマル期は現在より2〜4℃温暖で、
貝塚が海岸からだいぶ内側に位置していることからも明らかな
ように、海面は今より数十m高かった。また、時代を少し遡ると、
1万8千年前の最終氷期最盛期には海面は今より約120m低かった。
何が言いたいかというと、千年単位のスパンで見ると海水面が
数十m変動するのは「自然」で、今騒がれている地球温暖化は
その「自然」の範囲内のことであり、たいした問題じゃない
ちゅうことだ。まぁ、それを問題といっちゃうと問題なんだ
ろうけども・・・
それよりももっともっと日本にとって重要で喫緊の問題と言える
のが食糧問題だ。他の先進国は自国の食糧やエネルギーを温存し、
「今のうちに」とばかりに他国から搾取しているが、日本ときたら
ミニマム・アクセスを押し付けられ、国内の農地を疲憊させ、
ますます身動きが取れなくなっている。
本書では他の先進国のしたたかさばかりが目に付く。というか、
日本の愚直さが際立つ。著者にもそろそろ解決策を提示して、
希望を抱かせてほしいと思う。
危険な関係
今では不可能なオリジナルメンバー(ナイル・ロジャース,故トニー・トンプソン,故バーナード・エドワード)でのCHIC,3枚目。このアルバム何が凄いかって,リズム。リズム隊のコンビネーションを体で感じると中毒に。音の隙間も音の一部なんだと教えてくれる。こればっかりは,練習して手に入れる代物ではないと思う。ソウルというとネチッコイと感じたり,ディスコというと下世話と思う人が多いが,ここから聴こえる音は柔らかく正にエレガンス!80年代,彼らと関わらなかったROCK,POP界の大物アーティストは殆ど居ない。その理由がここにある。派手に難しい事をやるより,よっぽどセンスと体に染み付いた物が大事なんじゃないかなー!
危険な関係〈上〉 (岩波文庫)
映画にもなったが、書簡体小説で、18世紀フランスの貴族社会の退廃的性愛を描いて、サドなどよりずっと面白い。作者は果してこの主人公たち(悪人たち)を肯定しているのか否定しているのか、一般的には否定していると見られているが、実のところどうだか分からない。
ドラマチック デイズ ベスト・オブ・TVドラマ
今までに放送されたテレビ番組の主題歌に使用された名曲を集めたコンピレーションアルバムです。この2枚組の全36曲は、ドラマの主題歌というくくりだけではなく、世界の人々に愛され続けてきた名曲の集大成といった趣でした。
エルヴィス・コステロが歌う「スマイル」を聴くと、キムタクとそれを追いかけるさんまの名シーンが印象的だった「空から降る一億の星」のエンディングを彷彿とします。
でもそのようなテレビ・ドラマを見ていた方だけでなく、私のような50代の音楽ファンにとっては、ここに収録されている曲のどれもがリアルタイムで愛してきた曲ばかりなのです。
マイケル・ジャクソンの「ベン」を聴くと、少年時代の愛らしい頃の彼を思い出しますし、スリー・ドッグ・ナイトの「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」等は、よくぞ主題歌に取り上げたくれた、と拍手を送りたいような選曲です。
ダイアナ・ロス「イフ・ウィ・ホールド・オン・トゥゲザー」、サラ・ヴォーン「ラヴァーズ・コンチェルト」、ママス&パパス「夢のカリフォルニア」、エルトン・ジョン「ユア・ソング」、アバ「ダンシング・クイーン」、サイモン&ガーファンクル「冬の散歩道」、ギルバート・オサリバン「アローン・アゲイン」、と書き上げますと、愛してもやまないオールディーズの名曲の数々ばかりが並びます。
幾多の思い出が本当に歌と共に走馬灯のように浮かんでは流れていきました。私の青春の歌です。そしてその思いはドラマを見ていた若い世代へと引き継がれていきます。
ただ、残念なのはミッシェル・ボルナレフの「シェリーに口づけ」の音源の状態が良くないことです。他のコンピ盤でも感じましたが、良い原盤はないのでしょうかね。
私のような洋楽ファンにとっては、リバイバル・ヒットを集めた究極のベスト盤というべきものといえるでしょう。
テレビ・ドラマを見られた方にとっては、思い出がまた蘇ることでしょうね。お買い得なのは間違いありません。オススメします。
子爵ヴァルモン 1 (フラワーコミックスアルファ)
ご存知ラクロの「危険な関係」のコミカライズ。
以前宝塚で「仮面のロマネスク」として上演された際にさいとう先生のビジュアルを見た記憶もあるのですが、記憶違いかしら?
とにかく一にも二にもヴァルモンのビジュアルと滴る色気がないと成立しないこのお話。
さいとう先生のヴァルモンは、さすが、ため息が出るばかりの美丈夫ぶりで、もうページをめくるのが大変でした。
漫画界広しといえど長髪の古典的西洋貴族を描かせたら右に出る方はそうはいないんじゃないかしら。
原作と照らし合わせているわけではないですが、手紙の引用の量をみると、かなり忠実に漫画化されていると思います。
それでいて、テンポは悪くない。
ヴァルモンとメルトゥイユの間にある、どんな睦言も刃を交えているようなひんやりした空気、
ヴァルモンとトゥールベルが接するときのほのかに白く輝く温かさ、
ヴァルモンがセシルを攻略する放蕩者本来の誘惑の色合い、
モノトーンの紙面から立ち上る色彩や情感がすばらしいです。
特にメルトゥイユ関連の独白の冷たい、陶器のような質感は身が引き締まる思い。
ラストもおそらく原作どおりなのでしょうが、おおいなる落日を楽しみにしております。