唄の市 ベストアルバム〈2枚組〉
エレック所属のアーティストのコンサートの模様をショーケース的に聴くには便利なアルバム。よしだたくろうは当然のこと、泉谷しげる、古井戸にしても代表曲が収められているわけではないが、若い世代にケメや佐渡山豊の楽曲に触れてもらうには良い素材だと思うし、個人的にも当時はピンとこなかった生田敬太郎の音に感じ入るものがあった。
しかし騙されてはいけない。Disc2の大半の曲がシングル等のスタジオ録音であったり、「唄の市」の名の下で録音された音源ではない。
で、星3つ「どちらでもない」の評価を。
もし、ふところに余裕があるならオリジナル版の「唄の市」や「野音唄の市」も聴いてみてください。
沖縄フォーク村(紙ジャケット仕様)
深夜放送のラジオ番組の中で、
本土復帰直前の沖縄を吉田拓郎がレポートした時に、
紹介されたのが佐渡山豊の「どうちゅいむにぃ」。
「本土復帰万歳」ムードに酔う脳天気な高校生だった私にとって、
この歌は衝撃的だった。
そして、「沖縄」の歴史や風土や人々のことを、
本土復帰の意味を、
高校生なりに考え始めるきっかけになったのだった。
とはいえ、その深夜番組でのレポートも
「沖縄フォーク村」のメンバーによる歌も
「お堅く」て「重苦しい」ものばかりが詰まっているわけではない。
陽気な屈託のない若者としての、ラブソングだったり、
ごくありふれた日常を歌ったほんわかする歌もある。
BIGIN、HY、オレンジレンジ・・・
今人気の沖縄サウンドの源流がここにある。