
CinemaComplex
リンクスはこのCDで始めて聞きました。
フルートの4重奏はとてもバランスが良く
気分を良くしてくれます。
特に1曲目の"千と千尋"と2曲目の"魔女の宅急便"は
おすすめ!
聞く人にきっとさわやかな風を運んでくれると思います。

カメラ=万年筆(紙ジャケット仕様)
1.彼女について知っている二、三の事柄
2.第三の男
3.無防備都市
4.アルファビル
5.24時間の情事
6.インテリア
7.沈黙
8.幕間
9.太陽の下の18才
10.水の中のナイフ
11.ロリータ・ヤ・ヤ
12.狂ったバカンス
13.欲望
14.大人は判ってくれない
15.大都会交響楽
New wave期ライダーズの頂点。
曲名は映画から採られているが直接の関係はない。
(「第三の男」と「ロリータ・ヤヤ」はカヴァーというかダブヴァージョン)
奇妙なアルバムタイトルはかつてフランスで実在した「カメラを万年筆のように
記録道具として使おう〜という運動から採られたもの。
同時期のXTC(たとえばBlack Sea)と比べると面白い。
手法やアイデアに触発されてはいるが、過激さや突き抜け方はライダーズの方が上。

トリュフォー作品集 BEST COLLECTION
トリュフォーは音楽の使い方にはかなりこだわりをもっていた。
際立って正統なスコアを書くことで知られるドルリューの音楽が
このCDの多くを占めているが、音楽は映画から独立してはならない
というトリュフォーの考えを感じることはできるだろうか。
個人的に気に入っている「恋のエチュード」からは4曲が収録されたが、
主人公3人が雨よけのために洞窟のなかで「レモン絞り?」をするシーンに
流れた曲が入ってなくて少しがっかり・・・。しかし、メインテーマにあたる
曲はほとんど網羅されているから、トリュフォー映画好きの方にはいいかも。

大人は判ってくれない―野火ノビタ批評集成
「幽白をはじめとした富樫義博作品」「エヴァ」が少しでも好きな人は絶対に読むべきです!エヴァの登場人物や監督自体統合失調症であるといった見解は一見奇異ではありますが、読み進めていくうちにとても納得します。そして、富樫義博の(ある意味での)崩壊から復活、再生までの事象が評者流に分析され、とても読み応えがあります。やはり作品に対しての思い入れがないと、ここまで書けないと思います。放送から年数のたった今だからこそ再び自分の好きな作品に想いをはせる意味でも必見です。

あこがれ・大人は判ってくれない〔フランソワ・トリュフォー監督傑作選1〕 [DVD]
アントワール・ドワネルものとして最初の作品であり、トリュフォーがリベラルな批評家から映画作家としての地位を確立した作品。
詩人で、「オルフェ」などの映画の傑作もあるジャン・コクトーも絶賛した。
アントワール・ドワネルはトリュフオーの分身ともいわれた登場人物で、まさにこの作品から、この人物像は青年期、そしてその後の人生を、トリュフォー映画の観客も、その映画の中で共にたどる事になる。
演じているジャン=ピエール=レオーの人生さえもオーバーラップさせ、巻き込んだこのような関係はめずらしい。
フェデリコ・フェリーニにとってはマルチェロ・マストロヤンニが思い浮かぶが、トリュフォーとレオーの関係は不思議な親子関係にも似て、レオーなしにはトリュフォーがこの自伝的な作品を撮り続ける必然性は生まれなかったかもしれない。
この映画でデビューしたレオーは、ぼくにも深く感情移入のできる稀なフランス俳優で、この映画での彼は、そのマスクといい、また特に演技指導から生まれて来たわけではないのだろうと思える、陰影のあるその表情は、映画を観た人の心に永くとどまる。
多くの男性にとっても、そんな普遍的な少年像としての原点、元型でもあるのではないだろうか。
この映画で少年の置かれている環境は、現在の日本の家庭崩壊という話題にひどくに近いものを見つけられるのではないだろうか。
この映画のそんなレオーの孤独な逃走は、観る度に胸が痛くなるような気持ちにさせられる。
「あこがれ」は初々しいキュートな作品で、大好き。8ミリ映画制作には楽しい手本にもなる。